20201001_ファクトとロジック

 

<追記事項_20210212>

 

 人事評価においても「ファクトとロジック」に基づく評価が基本だろうと思います。ただし評価者が観察しえたファクトが常に客観的で必要十分であるとは限らず、評価者によるロジックが常に偏りや誤りの無いものであるとは限りません。

 

 評価者に対する信頼観(=評価に対する信頼感)とは、評価におけるファクトの確かさとロジックの適切さ、そもそも、評価者のファクトとロジックに対する謙虚さ(自分が見誤り、考え違いをしているかも知れないという畏れ)、評価に対する謙抑性でしょう。

 

1.事実(ファクト)に基づかない議論には与しない。

 

 筆者にとって「聞くに堪えない」ことは、事実(ファクト)に基づかないことや論理(ロジック)が通らないことです。たとえば、いわゆる「ディスる(事実と論理を無視した誹謗中傷の類)」ことは、その典型だと、筆者は思います。

 

 日常生活や日常会話の中には「事実に基づかない」ことや「論理の通らない」ことのほうがむしろ多く、それでこそお互いに「成り立っている」のかも知れませんが、少なくとも人事労務や争訟の場面ではそうは行きません。

 

 何が「事実」なのか、「事実」関係そのものに「争い」が有るのか無いのか、もし「争い」があるとしたらお互いに「証拠」を示して、お互いに「争い」の無い事実関係をふまえて「論理」的に議論するのが、争訟であろうがなかろうが共通の原理だと思います。

 

 ただし、「事実」はあくまで人の「観察」や「認識」を通じたものですから、それゆえの限界もあります。限られた時空で「観察」や「認識」をした「事実」が、時空を拡げて「観察」や「認識」をした場合に違う「事実」として立ち現れてくるかも知れません。

 

2.それでも「事実」はやはり強い。

 

 それでもやはり「事実は強い」です。どんなに「論理」を積み重ねようが、「事実」に基づかない「論理」はまさに「空論」です。どんなに言い繕うとしても「事実」のほうにこそより強い説明力や説得力があります。

 

3.ファクトとロジックで解けることと解けないこと

 

 さて、人事労務上の諸問題の多くは「ファクトとロジック」で解けます。当事者間の争いの無い事実関係に、労働諸法令の目的と価値と趣旨と内容を当てはめれば、たいていの問題は解決します。(それが出来ないのは「ファクトとロジックの詰めが甘い」からです。)

 

 しかし、筆者が「それだけでは解けない」と言っているのは「その先」のことです。たとえばそれは「感情」であったり、「政治」であったり、そうでなくても「理解」「納得」「共感」「協力」であったりします。