20160110_賢者は歴史に学ぶ

 

 第二次世界大戦時の英国の首相だったチャーチルの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。ナチスドイツを容認し、欺かれたチェンバレン首相の後を継いで対独戦争を指導した教養と誇りに満ちた英国首相らしい言葉だと思います。

 

 歴史に学ぶ=自ら未だ経験もしていないことにあらかじめ学んで行動選択に生かす=先人の経験から学ぶ、ということなのですから、チャーチルのようなレベルの指導者でなくても出来るし、そうすべきだと思います。

 

 とくに筆者は、「ファシズムの歴史から学ぶ」ことが重要だと思います。当時、なぜ大多数(おそらく8割以上)のドイツ国民がヒトラーを民主的に支持・選択し、やがてはユダヤ民族への迫害にさえ加担することとなったか、ということです。

 

 民主主義が、歴史上の一定時期に、偏狭な民族主義にもとづくファシズムや軍国主義という経験を経たという歴史に、深く、重く、学ぶべきです。「民主主義の成熟」という言葉がありますが、そうした学びを通じて民主主義や民族主義が成熟するのでしょう。

  

 社会主義的な国家経営が破綻の危機に瀕していること、いまだに民族間・国家間の関係の平和と安定が「パワー・オブ・バランス」であり、テロの危機に瀕していることなど、われわれはいつまで「経験にしか学べない」愚者であり続けるのでしょうか?

 

<追記事項>「人事」は経験以外のものにあまり学べていないように感じる。

 

 かく言う筆者自身、企業の人事管理を職業としてきた者として、自分自身の経験以外のものに、謙虚に学んできたかと自問すれば、いささか自信がありません。ただ、歴史上の諸人物が残した珠玉の言葉の多くに学んだ実感はあります。