20181121_働き方改革関連法のポイント

参考サイト

働き方改革の実現に向けて(厚生労働省)

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律について

(平成30年7月6日基発第0706第1号、職発0706第2号、雇均発0706第1号)

改正後の労働基準法の施行について 

(平成30年9月7日基発第0907第1号)

 

施行日

時間外労働の罰則付上限規制 

 施行日:2019年4月1日

 ※中小企業における時間外労働の罰則付き上限規制は、2020年4月1日

 ※中小企業における月60時間超の割増賃金率引上げの適用は2023年4月1日

36協定届の様式変更

 施行日:2019年4月1日

勤務間インターバル制度の普及促進等

 施行日:2019年4月1日 

年5日の年次有給休暇の取得を企業に義務づけ

 施行日:2019年4月1日

フレックスタイム制の見直し(清算期間の上限の延長)

 施行日:2019年4月1日

高度プロフェッショナル制度の新設

 施行日:2020年4月1日

正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の禁止

 施行日:2020年4月1日

 ※中小企業は、2021年4月1日

 

1 時間外労働の罰則付き上限規制 2019年4月1日施行(中小企業を除く)  

(新労基法第 36 条及び第 139 条から第 142 条ま で、新労基則第 16 条等並びに指針関係)

(1) 時間外労働の上限について、現行の労働基準法第三 十六条第一項の協定で定める労働

  時間の延長の限度等に関する基準(平成 10 年労働省告示第 154 号。以下「限度基準

  告示」という。)に基づく指導 ではなく、これまで上限無く時間外労働が可能となっ

  ていた臨時的な特別 の事情がある場合として労使が合意した場合であっても、上回る

  ことので きない上限を法律に規定し、これを罰則により担保する

  上限は原則として 月45時間、年360 時間とする。かつ、この上限に対する違反には、

  以下の特例の場合を除いて罰則を課す。また、一年単位 の変形労働時間制(3か月を

  超える期間を対象期間として定める場合に限る。以下 同じ。)にあっては、上限は原

  則として月 42 時間かつ年320 時間とする。

  上記を原則としつつ、特例として、臨時的な特別の事情がある場合として、労使が合

  意して労使協定を結ぶ場合においても上回ることができない時間外労働時間を年720時

  間と規定する。   かつ年 720 時間以内において一時的に事務量が増加する場合につい

  て、最低 限上回ることのできない上限として、

  1_休日労働を含み、2か月ないし6か月平均で 80 時間以内

  2_休日労働を含み、単月で 100 時間未満

  3_月 45 時間(一年単位の変形労働時間制の場合は 42 時間)の時間外労働を上回る回

   数は、年6回までとする。

  労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針

 (平成30年9月7日厚生労働省告示第323号)

(2)医師については、時間外労働規制の対象とするが、医師法第 19 条第1項に基づく

  応召義務等の特殊性を踏まえた対応が必要である。具体的には、改正法の施行期日

  の5年後を目途に規制を適用することとし、医療界の参加の下で検討の場を設け、

  質の高い新たな医療と医療現場の新たな働き方の実現を目指し、2年後を目途に規制

  の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得ることが適当 で

  ある。

2.36協定の様式変更 2019年4月1日施行

(新労基法第 36 条第1項の協定(以下「時間外・休日労働協定」という。)

  届出様式を改める。時間外・休日労働協定に 特別条項(新労基法第 36 条第5項に規

  定する事項に関する定めをいう。以 下同じ。)を設けない場合にあっては新労基則様

  式第9号により、特別条項を設ける場合にあっては新労基則様式第9号の2により、

  所轄労働基準監督 署長に届け出なければならないこととする。

  併せて、新労基法第 36 条第 11 項に規定する業務に対応した様式(新労基則様式第9

  号の3)、新労基法第 139 条第2項、第 140 条第2項、第 141 条 第4項又は第 142

   条の規定により読み替えて適用する新労基法第 36 条の規定に対応した様式(新労基

  則様式第9号の4から第9号の7まで)を整備した。

(1)現行の36協定は、省令により「1日」及び「1日を超える一定の期間」について

  の延長時間が必要的記載事項とされ、「1日を超える一定の期間」は時間外限度基準

  告示で「1日を超え3か月以内の期間及び1年間」としなければならないと定められ

  ている。今回、月 45 時間(一年単位の変形労働時間制の場合は 42 時間)、かつ 年

   360 時間(一年単位の変形労働時間制の場合は 320 時間)の原則的上限を法定する

  趣旨を踏まえ、「1日を超える一定の期間」は「1か月及び1年間」に限ることとし

  その旨省令に規定する。併せて、省令で定める協定の様式に おいて1年間の上限を適

  用する期間の起算点を明確化する。

(2)36協定の必要的記載事項として、原則の上限を超えて労働した労働者に講ずる健

  康確保措置を定めなければならないことを省令に位置づけたうえで、当該健康確保措

  置として望ましい内容を指針に規定する。その内容は、企画業務型裁量労働制対象者

  に講ずる健康確保措置として労働基準法第 38 条の4 の規定に基づく指針に列挙され

  た内容(代償休日又は特別な休暇の付与、健康診断の実施、連続した年次有給休暇の

  取得促進、心とからだの相談窓口の設置、配置転換、産業医の助言指導に基づく保健

  指導)を基本として、長時間労働を行った場合の面接指導、深夜業の回数の制限、勤

  務間インターバル等を追加する。

  時間外労働・休日労働に関する協定届(36協定)様式(案)_厚労省

  一般条項

  特別条項付

3.勤務間インターバル制度の普及促進等 2019年4月1日施行

  勤務間インターバルについては、労働者が十分な生活時間や睡眠時間を確保し、ワー

   ク・ライフ・バランスを保ちながら働き続けることを可能にする制度であり、その普

  及促進を図る必要がある。 このため、労働時間等設定改善法第2条(事業主等の責務

  )を改正し、事業者は、前日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間の休息の確保

  に努めなければならない旨の努力義務を課すとともに、その周知徹底を図る。その上

  で、同法に基づく指針に、労働者の健康確保の観点 から、新たに「終業時刻及び始業

  時刻」の項目を設け、「前日の終業時刻と翌日の始業時 刻の間に一定時間の休息時間

  を確保すること(勤務間インターバル)は、労働者の健康確 保に資するものであるこ

  とから、労使で導入に向けた具体的な方策を検討すること」等を 追加する。

  勤務間インターバル制度について_厚労省

  法改正後の労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の施行について

  (基発 0907 第 12 号 雇均発 0907 第 2 号 平成 30 年9月7日)

4.長時間労働に対する健康確保措置 2019年4月1日施行

  過重な労働により脳・心臓疾患等の発症のリスクが高い状況にある労働者を見逃さな

  いため、労働者の健康管理を強化することが適当である。

  このため、長時間労働に対する健康確保措置として、労働安全衛生法第 66 条の8 の

  面接指導について、現行では、1週間当たり 40 時間を超えて労働させた場合のその超

  えた時間が1か月当たり 100 時間を超えた者から申出があった場合に義務となってい

  るが、この時間数を定めている省令を改正し、1か月当たり 80 時間超とする。

  産業医関係改正労働安全衛生法の概要_愛媛産業保健総合支援センター

  面接指導関係改正労働安全衛生法の概要_愛媛産業保健総合支援センター

5.労働時間の客観的な把握

  管理監督者を含む、すべての労働者を対象として、労働時間の把握について、客観的

  な方法その他適切な方法によ らなければならない旨を省令に規定する。その際、客観

  的な方法 その他適切な方法の具体的内容については、

  「労働時間の適正な把握のために使用者 が講ずべき措置に関するガイドライン

  を参考に、通達において明確化する。

  裁量労働制が適用される人などは、この通達の対象外でした(裁量労働制の適用者は、

  みなし時間に基づき割増賃金の算定をするため、通達の対象としない。管理監督者は、

  時間外・休日労働の割増賃金の支払義務がかからないため、通達の対象としない)が

  健康管理の観点から、裁量労働制が適用される人や管理監督者も含め、 すべての人の

  労働時間の状況が客観的な方法その他適切な方法で把握される よう法律で義務づけま

  す。

6.労働者の過半数代表者

  過半数代表者の選出をめぐる課題を踏まえ、「使用者の意向による選出」は手続違反

  に当たるなど通達の内容を労働基準法施行規則に規定する。また、監督指導等により

  通達の内容に沿った運用を徹底する。使用者は、過半数代表者がその業務を円滑に遂

  行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を、規則に規定する。労働基準関

  係法令が十分周知されていないことに伴う法令違反が依然として多数 みられることか

  ら、時間外・休日労働には36協定の締結及び届出が必要であることや、協定の締結当

  事者である過半数代表者は法令等に基づき適正に選出される必要があること等につい

  て、一層の周知徹底に取り組む。また、使用 者は、36協定等を労働者に周知させな

  ければならないとしている法の規定を踏まえ対応するよう、徹底を図る。

7.年5日の年次有給休暇の取得を企業に義務づけ 2019年4月1日施行

  労働基準法が改正され、2019(平成31)年4月から、全ての企業におい て、年10日以

  上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年 5日に

  ついては、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。

  対象者は、年次有給休暇が10日以上付与される労働者(管理監督者を含む)に限りま

  す。労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日につい

  て、使用 者が取得時季を指定して与える必要があります。年次有給休暇を5日以上取

  得済みの労働者に対しては、使用者による時季指定は不要です。

   使用者は、時季指定に当たっては、労働者の意見を聴取し、その意見を尊重するよう

  努めなければなりません。使用者は、労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、3

  年間保存しなければなり ません。

  年次有給休暇の時季指定義務について[PDF形式:1160KB]別ウィンドウで開く

8.フレックスタイム制の見直し(清算期間の上限の延長)2019年4月1日施行

  「清算期間」を最長3か月に延長し、より柔軟な働き方を可能とします。これによって

  1か月を超えた繁閑差による労働時間の調整が可能となります。ただし、各月で週平均

  50時間(時間外労働が月45時間弱となる時間に相当)を超えた場合は、使用者は

  その各月で割増賃金を支払う必要があります。

  働き方改革法フレックスタイム行政通達(基発0907第1号平成30年9月7日)

  協定届様式第3号の3[WORD形式:26KB]別ウィンドウで開く

9.高度プロフェッショナル制度 2019年4月1日施行

  自律的で創造的な働き方を希望する方々が、 高い収入を確保しながら、メリハリのあ

  る働き方をできるよう、 本人の希望に応じた自由な働き方の選択肢を用意します。

 1_対象は高度専門職のみ…高度の専門的知識等を必要とし、従事した時間と成果との関

  連が高くない業務 具体例︓金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、 アナ

  リストの業務、コンサルタントの業務、研究開発業務など

 2_対象は希望する方のみ…職務を明確に定める「職務記述書」等により同意している方

 3_対象は高所得者のみ…年収が「労働者の平均給与額の3倍」を「相当程度上回る水準

  」以上の方 =交渉力のある労働者・・・具体額は「1075万円」を想定

  第148回労働政策審議会労働条件分科会資料

10.雇用形態に関わらない公正な待遇の確保 2020年4月1日施行

   同一企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与など

  の個々の待遇ごとに、不合理な待遇差を設けることが禁止されます。

  ガイドラインを策定し、どのような待遇差が不合理に当たるかを明確に示します。

  「同一労働同一賃金 ガイドライン案」が2016年12月に策定されており、今後、確定す

  る予定です。

  均衡待遇規定 (不合理な待遇差の禁止)

  …下記3点の違いを考慮した上で、不合理な待遇差を禁止します

   1_職務内容

   2_職務内容・配置の変更の範囲

   3_その他の事情
  均等待遇規定 (差別的取扱いの禁止)
  …下記2点が同じ場合、差別的取扱いを禁止します

   1_職務内容

   2_職務内容・配置の変更の範囲 

  派遣労働者については、下記のいずれかを確保することを義務化します。

   1_派遣先の労働者との均等・均衡待遇

   2_一定の要件を満たす労使協定による待遇

  併せて、派遣先になろうとする事業主に対し、派遣先労働者の待遇に関する派遣元へ

  の情報提供義務を新設します。