20190810_目標管理論_数値目標と状態目標

 

論点:「数値目標」か「状態目標」か?

 

 筆者は長らく「数値目標」至上主義を否定し、「状態目標」重視主義を提唱してきました。ドラッカー氏のMBOの本旨や、マズロー氏の自己実現論から言えば、「人間としてこうありたい」という目標状態そのものが人間を内発的に動機付けると思うからです。

 

 また「数値目標」至上主義の弊害を言えばきりがないのですが、筆者が強くそれに反対する理由のひとつは、きわめて極端な例で言えば、スターリンによる「粛清」目標やヒトラーによる「絶滅」目標が、「数値目標」至上主義の典型だと思うからです。

 

 また、筆者は「行動目標」という言い方にも反対で、それを言うなら「状態目標」を達成するための(「現在状態」と「目標状態」との差を埋めるための)「行動計画」と言うべきです。(Doの目標の前にBeの目標

 

 もちろん「~してほしい」という他力本願の「願望目標」では実現できませんので、自ら「私(たち)は~します」という「自主目標」であることが前提ですし、「現在状態」や「目標状態」を可能な限り「数値化・指標化」することが必要です。

 

 また「組織目標」(組織が実現しようとしている人間的・社会的な諸価値)のもとに、組織構成員が、各々の主体的で内発的な「個人目標」を連携させ、これを組織として共有し、その実現のために協働することが必要です。

 

<目標設定5原則>

 ①「数値目標」至上主義より「状態目標」重視主義で。

 ②「願望目標」ではなく自ら「私(たちは)~します。」という「自主目標」に。

 ③「個人目標」を連携させて「組織目標」に。

 ④「行動目標」でなく「状態目標」達成のための「行動計画」を。

 ⑤「現在状態」と「目標状態」のそれぞれとその差分を埋める「行動計画」を明確に。

 

… さらに言えば

 

 ⑥「定点観測」が重要です。つまり、目標設定における「初期状態」を忘れずに、「

  在状態」を可能な限り数値的・指標的に把握し、「目標状態」との差分を計測し、こ

  れを制御すること。(計測と制御)