20210211_人事評価の視線と視点

 

 人事評価(「働く人たちを評価する」)ということは、「難しい」と言うより、「人間的にも社会的にも高度(ハードルが高い)」と言う方が良いかも知れません。「そこ」には高い見識や深い思慮や豊かな経験が必要だろうと思います。(「畏れ多い所業」です。)

 

 また、人事評価は、裁判が証拠に基づいて行われるのと同じ意味において、被評価者の日頃の「仕事ぶり」と「仕事の成果」に対する、観察と記録に基づくものでなければならず、上述の「高い視点(心構えの高さ)」とともに「低い視点(身構えの低さ)」が必要です。

 

<人事評価7則・私案>

 

 ① 目的なければ評価なし(「何のために人事評価を行うか?」のコンセンサス)

   組織的なコミュニケーションを促進し、人を動機付け、人の成長を促進することが

   人事評価の目的であると、筆者は思います。

 

 ② 目標なければ評価なし(「こうしてほしい」「こうあってほしい」の期待感)

   評価に「基準が不明確だ」という批判や非難はつきものです。しかし、評価の基準

   は、評価者と被評価者の対話から生まれるのです。

 

 ③ 観察なければ評価なし(「仕事ぶり」と「仕事の成果」の客観的事実の把握)

   証拠が無ければ裁判ができないのと同じです。本人の、日頃の、仕事ぶりと仕事の

   成果をよく観察していれば、評価は自ずと定まるはずです。

 

 ④ 指導なければ評価なし(日頃の指導の積み重ねの結果として人事評価がある)

   観察を通じて気付くことがあれば、黙っていないで本人にアドバイスするのは誰で

   も当たり前です。それ無しに後から評価をしても意味がありません。

 

 ⑤ 信頼なければ評価なし(評価者と被評価者の間の意思疎通と信頼関係が土台)

   評価への不信や不満のほとんどは、評価者への不信や不満です。評価者とのコミュ

   ニケーション、価値観や目的観が通い合う対話が無いからです。

 

 ⑥ 責任なければ評価なし(「育成責任」の無いところに人事評価は成り立たず)

   「評価」と「評判」とは違います。「評価」には「育成責任」が伴いますが、「評

   判」は「育成責任」を負いません。「評判」はあくまで「評価」の参考に。

 

 ⑦ 成長なければ評価なし(動機付けと成長の促進に繋がらなければ意味がない)

   日頃の観察と指導に基づく評価とその適切なフィードバックがあってこそ、本人の

   動機付けと成長の促進につながります。