20221001記
質問)同じことを何度も繰り返し言う人がいますが、なぜなのでしょうか…どのように理解し、対応すれば良いでしょうか?
答案)下記の通りです。
1)その人の心理や状況を理解する。。
先ず言えることは、その人には「悪気は無い」ということです。あなたは何度も同じことを聴かされて「イラッ」とするかも知れませんが、おそらく相手にはその自覚はありません。「何度も同じことを言っている」という自覚すら無いかも…?
また、その人は「何度言っても聴いて(受け止めて・受け容れて)くれない」という不安や不満を抱えているのかも…。コミュニケーションの基本の基本は「積極的傾聴と肯定的受容」ですから、先ずは基本にそって「聴く」ことに徹して下さい。
2)文書化して共有する。
「積極的傾聴と肯定的受容」…その人と視線を合わせながら聴くこと、否定せず、中断せず、他事(他のおしゃべりや内職)をせず、言い終わるまで聴く、相槌や質問をする、要約してフィードバックするなどは基本の基本です。
筆者などは何度も同じことを言うのがイヤなので、なるべくメールで文書化して伝えることが多く、微妙なニュアンスを伝える場合(伝わったかどうかを確認する場合)に電話や直接会話を選ぶのですが、そうでない方もたくさんおられます。
簡単に言うと「文書化が苦手」な方が多いので、電話や会話で共通に認識できたことや合意できたことを、その後に、メールに要約して(但し、追加・修正せずに)フィードバックし、できれば返信をもらっておき、共有化しておくことも有効です。
3)一緒にT‐PDCAする。
同じことを何度も繰り返し言う人は、自分が期待し、納得できる答えが相手の口から出てくるまで何度でも同じことを繰り返し言うかも…。それで相手や周囲がいささか辟易してその人の言うことをますます聞かなくなるという悪循環に陥る…。
上記のような方の場合は、「どんな答えを期待されているますか?」「どんな答えなら納得されますか?」と逆にその方に聴き返してみるのも良いかもしれません。「それが分から聞いているんです。」と返されるかも知れませんが…。
「今現在の状態をどのように評価しておられますか?」「それを今後どういう状態にしたいと思われますか?」などとT(Target:目標状態)を聞き出して、文書化して、共有化することも実務的な対応のひとつです。
T(Target:目標状態)がひとまず共有化できたら、それを実現するためのP(Plan:計画)とD(Do:実行)とC(Check:評価と修正)のPDCAサイクルを一緒に廻しながらものごとを出来る限り「後戻りせず」に「前に進める」こと…。