20221002記
1.「決められる」人もいれば「決められない」人もいる。
何事についても「決められない」で困ったり、悩んだり、場合によっては相手をイライラさせたり、相手に依存したり負担をかけたり、かえって不本意な結果を招いたり、それがまた原因になってますます「決められない」状態に陥ってしまう。
「決められる」人は、良く言えば例えば「決断と実行」の人として乱世のリーダーにもなり得るでしょうが、「決断と実行」は「独断と専行」に陥りやすく、相手や他者を顧みず、軽んじ、場合によっては「決めつける」ことさえしてしまう。
2.「決められない」人は、「穏やかで、優しく、柔軟な人」(?)
いわゆる「優柔不断」の人として非難し、退けていては問題(それで悩んでいる人や悩まされている人)の解決にはなりません。「決められない人」はなぜ決められないのかを肯定的に理解することが「支援」や「協働」の糸口になると思います。
「決められない人」には、基本的には「受け身(受動態)」の人が多いと思います。相手や周囲に影響を与えるより、相手や周囲から影響を受けることのほうが多い。良く言えば受容性や共感性が高いく、悪く言えば依存性が高い。
また、「理より情(論理より情理)」の人が多いと思います。「情」とは「感情」の「情」であり、「事情」の「情」です。相手や周囲の「情」を重んじる人が多いように思います。その意味で「利己より利他」の人なのかも人なのかも知れません。
3.「決められない人」と上手く協働する(一緒に仕事をする)には…
① とりあえず期限や日程を先に決めてしまう…
「決められない」人に向かって「決めろ」というのはそもそも無理なのかも知れませんが、少なくとも「仕事」には「期限」は付き物なので、最初に「期限」を、あえて言えば「外圧的に」決めてしまうのも良いかも知れません。
また「決められない」人と「日程調整」をしようとすると、それ自体がなかなか「決まらない」ことが多いので、あらかじめ例えば「何曜日の何時」という定例的な日程を先に決めておき、予定だけは入れてしまうのも有効だと思います。
② 大きな目的観を共有する。
「決められない人」は、「小さなことが気になって、もっと大きなこと・重要なこと・本質的なこと」を見失ってしまっている、のかも知れません。その仕事本来の目的や意義を、根気強く話し合って共有化する努力をすべきでしょう。
ただし「決められない人」は、それ(もっと大きなこと・重要なこと・本質的なこと)が「決められない(判断がつきにくい、断定しにくい)人」なのですから、「決められる人」が「独断専行」してしまっては、「反発や不満」を招きます。
③ ひとつひとつ合意を積み重ねていく。
「決められない人(優柔で不断の人)」が、「自ら決めない」ことによって生じるリスクを自ら負ってくれるならそれでも良く、「決められる人(決断と実行の人)」に「反発や不満」を抱いたり「責任転嫁」をしないでいてくれるならそれで良い。
しかし、現実には「決められない人(優柔で不断の人)」なりに事情も理由も、自負も矜持もあるので、それを無視したり軽視したり蔑視したりしてはならず、そこを尊重しながらひとつひとつ合意を積み重ねていく以外にないのです。(やれやれ…)