20180513_正確・迅速・丁寧に仕事する

 

1.「正確・迅速・丁寧」は全ての仕事の基本

 

 新人に限らず、正確・迅速・丁寧に仕事することは、全ての仕事をする人の基本であると思います。しかし現実には、新人にもこれが徹底されず、職業人としてかなりの経験を経た人でさえ、この基本が身についていない場合が多いような気がします。

 

2.仕事の「正確さ」とそれを担保するもの

 

1)例えば「給与計算」という仕事は最も「正確さ」が求められる仕事のひとつです。「計算処理」自体はそれほど複雑なものではないのですが、給与計算のための基本データ、勤怠や手当や控除などの変動データの正確性を求められます。

 

2)計算の正確性を担保するしくみとしては、結局のところ「重複チェック」しかないようい思います。計算のステップごとに、同じ結果が出るまで、複数回または複数人で計算することです。過払いや不払いは「翌月清算すれば良い」では済みません。

 

3)単純な転記作業でもミスが起こりがちなので、2人ペアで「交換チェック」するのが確実です。ひとりの場合は「音読チェック」が必要です。(数値なら転記元と転記先それぞれの合計値を照合する(合計チェック)」という簡易迅速な方法もあります。)

 

4)事実や意思を伝達する場合の正確性の担保には、やはり「文書化」の習慣が必要です。文書の正確性の担保には「推敲(相手の目線で読み直し、書き直す)」が必要です。メールやメモだけでなく、直接会話や電話連絡と併用すればなお確実です。

 

5)要するにミスを起こしがちな自分の側に、それを防ぐ(相手に伝わる前に気づく)仕組や習慣が必要だということであり、そうした仕事の習慣は本来、「新人」時代に徹底して身に付けておかなければならないはずです。

 

3.仕事の「迅速さ」とそれを習慣化するもの

 

1)「忙しい」という言い訳をする人は「何事も遅いほうにタイミングが合っている」だけで、そうした言い訳をしない人は「何事も早いほうにタイミングが合っている」だけです。前者が後者より多くの仕事をこなしているようには見えません。

 

2)会議に遅れる人は殆ど常に会議に遅れ、納期に遅れる人は殆ど常に納期に遅れ、メールの返信が遅い人は殆ど常にメールの返信が遅い…それは「忙しい」か否かという問題ではなく、「何事も早め早めに対応する」という習慣の有無の問題です。

 

3)殆どの仕事には「相手先や関係者」があるので、殆ど常に「仕事(会議・納期・返信など)が遅い」人は殆ど常に「相手先や関係者」に負担を転嫁し、また自他の多くの機会を逸して気付こうともしません。

 

4)まさか客先や上司に「忙しいから」という言い訳が通るはずもなく、それは言い換えれば「あなたの用事は優先順位が低い」と言っているにすぎず、「忙しいから」が言い訳や口癖になっている人ははやめにそれを「禁句」にしたほうが良いでしょう。

 

5)また「仕事が遅い人(忙しいという言い訳が多い人)」は「日ごろの備えがない」ことが多く、「~のためには」「~のためには」と目標や目的から逆算的に仕事をせず、「~してから」「~してから」と積算的に仕事をするのも特徴です。

 

4.仕事の「丁寧さ」とそれをもたらすもの

 

1)丁寧に仕事をするということは、「相手の立場でひと手間かけ、ひと工夫する」ことです。「自分の仕事のアウトプットが相手の仕事の最適なインプットになる」ように、相手にとって見やすく、分かりやすく、使いやすいアウトプットにすることです。

 

2)たとえば「個人番号」は12桁の数字の羅列ですが、通知書等では4桁ずつに分かれた表記になっているのはなぜでしょうか。例えば「個人番号」を転記する場合に照合チェックが格段にしやすくなるからです。

 

3)上記は、相手にとって見やすく、分かりやすく、使いやすくするするための、相手の視点に立った、ささいなひと手間、ひと工夫の事例です。「丁寧さ」とは要するに「相手の視点に立ったひと手間、ひと工夫」を惜しまないことです。

 

4)例えばメールを見れば、その人の「相手の視点に立ったひと手間、ひと工夫」の有無は一目瞭然です。本文に送信先の表記や送信元の署名文が無いメール、相手先の役職や氏名が省略されたメールは基本的にNGです。

 

5)例えば資料や報告を見ても、その人の「仕事の丁寧さ」は明白です。サッカーで相手も見ずに乱暴なパスを出してもゴールにはつながりません。組織的な協働とは、協働相手にとって最適なインプットを自分の仕事からアウトプットすることです。

 

5.正確・迅速・丁寧は組織的な仕事の基本

 

 以上はいずれも「言わずもがな」ですが、必ずしもこうした仕事の基本的な習慣が定着しているとは思えません。組織に属する人たちが正確・迅速・丁寧な仕事を徹底して習慣化すれば、組織運営上の困り事や悩み事の多くが解決されるでしょう。