20200724_コミュニケーションのとり方

 

1.「要するにコミュニケーションが大事」という総括だけで済ませるわけにはいかない。

 

 いろんなセミナーをしていると、立場上、最後に「総括」をしなければならないことがあるのですが、「総括しきれないからこそ今日のセミナーの意味があるんじゃないか?」と思ってしまう筆者にはやや苦手な役割です。

 

 先日も、筆者が主催したある懇談会に出席して下さったキーパーソンが、「要するにコミュニケーションが大事」という総括をして下さったのは有難かったのですが、もちろん筆者自身の反問は、「だったらどのようなコミュニケーションを?」ということです。

 

2.「専門的」にはいろいろあるだろうが、経験的・実務的に言えば…

 

 「組織的に活動する」とはすなわち「組織的にコミュニケーションをとりながら活動する」ということにほかならないだろうと、少なくとも筆者は思います。その観点から「コミュニケーションのとり方」についての筆者の経験知は以下のとおりです。

 

① コミュニケーションの促進要素を意識的に多く、阻害要素を意識的に少なくする。

 

… コミュニケーションの基本中の基本は「肯定的受容」です。「先ずは相手の言うことを

 否定せず、遮らずに聴く」ことです。また、「能動的傾聴」もよく言われるとおりです。

 「健全な興味や関心をもって聴く」ことです。

 

… さらに「共感的に聴く」ことも大事です。「お気持ちは良く分かります。」という言葉

 のとおりです。また「何を言っているか?」より「何を言いたいか?」ということに想像

 を巡らせながら聴くことも重要でしょう。

 

… 次に重要なことは「伝える」ことです。言葉だけではない、図表や画像や映像など「あ

 の手この手を駆使して伝える」ことです。常に相手の理解を確かめながら、「自分の言い

 たいことが相手の口から出てくる」まで「対話的に伝える」ことです。

 

… 自分の口からでなく、相手の口からいかに多くの「思い」や「感じ」や「考え」を引き

 出すかです。「肯定」や「受容」や「傾聴」などの肯定的要素(言動や態度)が多ければ

 多いほど、職場や組織におけるコミュニケ―ションは促進されます。(逆も真)

 

… 組織的な諸活動の基礎となる良好な人間関係は円満なコミュニケーションから生まれま

 す。人間関係において最も重要なことは「相互のリスペクト」だと筆者は思います。少な

 くとも「悪く思わず、悪く言わず」が基本です。

 

② 組織的諸活動におけるマネジメントやリーダーシップの主要な機能は…

 

… さて、組織マネジメント(人と組織を通じて事業の目的を達成し価値を実現すること)

 の主要な機能は、デシジョン(判断と選択)とオリエンテーション(何が正しくどうすべ

 きかを指し示す)とモチベーション(それに向けて人と組織を動機付ける)ことです。

 

… そして、組織マネジメントが、これらの機能を発揮するためには、上述のような、いわば「1対1」のコミュニケーションの基本に加えて、「1対N(多数)」のコミュニケーションの基本が必要です。

 

 ・繰返し ; 1対1のコミュニケーションにおいてさえ繰り返しは必要です。

 ・概念化 ; たとえば「最善か無か」というのもひとつの概念化です。

 ・先見性 ; 組織構成員の、トップへの最大の期待感は先見性です。

 

<続く>