hrms-jp  人事労務マネジメント研究会
  • ホーム
  • 令和7年税制改正をふまえた税務申告と年末調整
  • 人事の七つ道具・テキストとセミナー
  • より良く働くためのAtoZ
  • 人事の悩みごと(コラム)
  • 働き方改革懇談会
  • 人事労務マネジメント様式集
  • 給与計算の「裏」マニュアル

心の健康_Work-Life Balance

 

<追記事項_202108016>「こころは資本」

 

 「からだは資本」と同時に「こころは資本」です。こころを壊してしまってはまさに「元も子もない」のです。自分自身のこころだけではなく、同時に、同僚や家族や友人や…「働く」上で関わる人たちの「こころ」を壊してはならない。

 

1.仕事をする上での健康のバランス

 

 「仕事をする」上でまさに「健康は資本」です。「健康」を損なっては「元も子も」ありません。「体の健康」と「心の健康」に加え、これらを土台(両軸)に「仕事への意欲や動機付け」を保つことが「仕事をする」上での原動力です。

 

2.体の健康を保つ

 

 「体の健康」を保つ方法に特別なものはなく、食事・睡眠・運動を含む生活習慣の改善向上以外にありません。良識と責任ある職業人・社会人として、常日頃から「体の健康」を日常的に自己管理すべきでしょう。

 

3.心の健康を保つ

 

 「心の健康」に関して、筆者は企業の人事労務の仕事に長く携わり、多くの人々のメンタルヘルス上の問題に関わって来ましたので、その経験をふまえて、「自分自身のメンタルヘルスを保つポイント」のいくつかを紹介します。

 

① どうしようもないことで悩まない

 

 過去に生じたことはいくら思い悩んだところでもはや「どうしようもないこと」です。自分の心が過去へのネガティブな思いに向かいそうになるのを自覚的に「引き留め」て将来へのポジティブな思いに向けるべきです。

 

 また、自分が思い悩んでいることは、別の(自分自身以外の)立場や観点から見たり、あとになって振り返れば、実は「何でもないこと」や「どうでもよいこと」が多いものです。そのことに自分が早く気づくことも重要です。

 

 「健康の秘訣は忘れることだ」とも言います。「悪いことは忘れる」ことを習慣にしいると言う人もいます。「忘れるように努力する」「やり過ごす」ことも時には必要です。「全ては時間が解決してくれる」という諦観も必要です。

 

② 過去に向かって自分を責めない

 

 人の性向は「自罰(責)的傾向」と「他罰(責)的傾向」に分類でき、自罰的傾向が強すぎると自分の心を傷つけてメンタルヘルス上の問題じ、他罰的傾向が強すぎると人の心を傷つけて対人関係上の問題を生じやすくなります。

 

 人の体も心も傷つき易く癒え難いものです。特に心は水面に浮かぶ薄膜のように傷つき易く、またその傷が自分からも他人からも見え難いので、気付かないうちにいつの間にか深く傷ついていることが多いものです。

 

 自分の言動や態度が人を責めてその心を傷つけようとすることに早く気付き「手を止める」べきであるのと同じく、自分の思いや悩みが自分を責めてその心を傷つけようとすることにも早く気付いて自ら「手を止める」ことが必要です。

 

 ③ 自分の心の状態に気付く

 

 次のような症状のうち、少なくとも最初の二つの症状のいずれかを含む五つ以上の症状が二週間以上続く場合には「うつ病」と判断され、専門医の診療が必要であるとされています。(米国精神医学会診断基準DSM‐3)

 

  ・憂うつで沈んだ気持ち

  ・興味や楽しみが失せる

  ・食欲や体重の変動

  ・睡眠障害

  ・話し方や動作の鈍化またはイライラ

  ・疲れやすく気力が低下

  ・自己否定や自己呵責

  ・集中や決断ができない

  ・希死念慮(死ねば楽になる、死にたいと思う)

 

<追記事項_20210609>

 

 ときどきは、自分の心がどんな状態になっているか、立ち止まり、振返ってほしい。いつの間にか自分の心が、上記のような状態になっているかも知れません。それに気付いたら、早めに、身近な専門家に相談して下さい。

 

4.仕事への意欲や動機付けを保つ

 

 「できるだけ良い仕事をしよう」と自分自身を動機付ける(Y-theory)のと、「できるだけ仕事をしないで済ませよう」と自分自身を動機付ける(X-theory)のとでは「仕事をする」ことの意味や価値は百八十度異なります。

 

  しかしながら「仕事をする」ことを取り巻く現実は、そうした意欲や動機付けを削ぐ要素に満ちているようにも思えます。人間関係やコミュニケーションの問題、仕事が計画的に進まないなど様々でしょう。

 

 多少の「不満要素」や「阻害要因」があっても、それに屈して意欲や動機付けを損なってはなりません。そこを何とかやり繰りし、上手く付き合い、折り合いをつけながら、プラスの動機付けを自分で保つ以外にありません。

 

<追記事項_20160716>Work と Life は、本来、矛盾も対立もしない。

 

 Work Life Balance という言葉には、あたかもWork と Life がお互いに矛盾・対立するような語感がありますが、本来は、Life のための Work であるはずで、その Work が逆に Lifeを損なうようなら、まさにそれこそが「自己疎外」です。

 

 しかし、現実には、Work を Life の必要最低限の範囲内に意識的に留めようとしないかぎり「Life のための Work が逆に Life を損なう」事態は、多いのだろうと思います。むしろそのほうが、「人間的な Work」なのかも知れません。

 

 なぜなら人間は、「明日のより良き Life のために Work する」こともできるし、「他者のより良き Life のために Work する」こともできるから。自分の生命を「犠牲」にしても、人類の平和のために働くことができる人がいる…。

 

 ただしかしその「犠牲」は、少なくとも、自己に強いることがあっても、他者に強いることがあってはならないのだろうと思います。もう少し言えば、まるで他者に強いるのと同じように自己に強いることがあったはならない。

 

 つまり、自己破綻に至るほどには、そうとは気付かないうちに、それを自己に強いてしまってはならないのだと思います。ですから、そうした、自己統合性を失するほどになってはならない、という意味だろうと思います。

 

 因みに、ストレスコントロールの観点から言えば、①それが自己コントロールできるかどうか、②それが周囲のサポートを得らえるかどうか、です。(高名なカリスマ経営者などは、両者を満たしえた、幸運な人たちなのでしょうか…?)

 

 

 

 

  

  • 仕事の能力_Ability
  • 協調と協働_Cooperation
  • 意思疎通_Communication
  • 誠実と勤勉_Faithful
  • 人間関係_Human Relation
  • 丁寧で親切な仕事_Kindness
  • 仕事のイロハ_Literacy
  • 仕事への動機付け_Motivation
  • 目標を持って_Objectives
  • PDCAとQCD_PDCA&QCD
  • 速さは強さ_Quick Action
  • 敬意を持って_Respect
  • 思慮深さ_Thoughtfulness
  • 仕事したくない人_X-theory
  • 仕事をする人たちへ_Z-theory

hrms-jp  人事労務マネジメント研究会

代表・特定社会保険労務士

河北 隆

〒270-1357

千葉県印西市牧の木戸1-7-4

mail    hrms@grace.ocn.ne.jp

一般企業や医療機関等での人事実務経験と特定社労士としての専門性に基づき、主に医療・福祉・介護分野の人事労務マネジメントを支援しています。

<資格>

特定社会保険労務士

衛生工学衛生管理者

情報処理技術者

医療労務コンサルタント

産業心理カウンセラー

概要 | プライバシーポリシー | サイトマップ
All rights reserved by hrms-jp
ログイン ログアウト | 編集
  • ホーム
  • 令和7年税制改正をふまえた税務申告と年末調整
  • 人事の七つ道具・テキストとセミナー
    • 人事の七つ道具・様式集
    • こういう面接をしてはならない
    • 採用ミスを防ぐには
    • 採用ミスに気付いたら
    • 人と組織が成長するとは
    • 何が人と組織を成長させるか
    • 人と組織を動機付ける
    • 目標管理制度の形骸化
    • 何のための人事評価か?
    • 人事評価への不信と不満
    • 人事評価制度の形骸化
    • 何をもって人を処遇する?
    • モラールマネジメント
    • メンタルヘルスマネジメント
    • パワハラを防ぐ
    • 退職のマネジメント
  • より良く働くためのAtoZ
    • 仕事の能力_Ability
    • 協調と協働_Cooperation
    • 意思疎通_Communication
    • 誠実と勤勉_Faithful
    • 人間関係_Human Relation
    • 丁寧で親切な仕事_Kindness
    • 仕事のイロハ_Literacy
    • 仕事への動機付け_Motivation
    • 目標を持って_Objectives
    • PDCAとQCD_PDCA&QCD
    • 速さは強さ_Quick Action
    • 敬意を持って_Respect
    • 思慮深さ_Thoughtfulness
    • 仕事したくない人_X-theory
    • 仕事をする人たちへ_Z-theory
  • 人事の悩みごと(コラム)
    • いつも忙しそうな人たちと…
    • ノーレスポンスな人たちと…
    • 利他的な行動が選択できる人
    • 相手の視点から発想できる人
    • マズロー欲求段階説の読替え
    • 採用しないほうがいい人たち
    • 商業主義と二次主義を排する
    • 人を動機付けることは難しい
    • 気付くことは教えられるか?
    • 人は何のために「働く」のか
    • 組織の中は無駄と矛盾ばかり
    • 人はなぜ戦うのが好きなのか
    • パワハラと注意指導の境界線
    • 人事評価はそんなに難しいか
    • 毀誉褒貶は人の世の常ならむ
    • アウトプットよりアウトカム
    • 管理職が言うべきでないこと
    • 思い悩んで書いて苦しむこと
    • 違いは決して間違いではない
    • 他者肯定なしに自己肯定なし
    • 育てることは信じて待つこと
    • 働く人たちの未熟性と成長度
    • 人は変わるか、変えられるか
    • 職場を救うたった3つの習慣
    • 職場コミュニティーは幻想か
    • ものの言い方に人格が現れる
    • 前面に意を、両翼に理と情を
    • 自己決定と相互支援の原理…
    • 言い訳せず、人のせいにせず
    • 困った人達は困っている人達
    • 働き方そのものの働き方改革
    • 言動と態度の合理的な選択を
    • 協調性と協働性の微妙な違い
    • パワハラをする人とされる人
    • 働く人たちのこころを守ろう
    • 仕事をする上で一番大切な事
    • 誠実で勤勉であることの尊さ
    • 仕事を作業にしてはいけない
    • 仕事をする人の成長三段階説
    • 部下には指導より支援が必要
    • 時空一体に見れば解が見える
    • 人間は天性として知っている
  • 働き方改革懇談会
    • メンタルヘルスと休復職
    • 最近のパワハラ事例に思うこと
    • 人格適応論を用いたアプローチ
    • 給与制度と給料表
    • 育児介護休業規程の改正案
    • 私の人間観・人事労務観
    • マネープランどうする
    • コンフリクトマネジメント
    • サイバーセキュリティー
    • 定年後の働き方改革
    • 事例に学ぶ外国人雇用
    • パワハラから労災認定まで
    • 定年後の働き方改革
    • 新人研修と管理職研修
    • ベア評価料と賃金制度(2)
    • ベア評価料と賃金制度(1)
    • 人事労務カウンセリング
    • 休暇のマネジメント
    • メンタル休復職者のリワーク
    • 自閉症等障害者への社会支援
    • 2040年を見据えた病院経営
    • お金の教育で企業を成長…
    • パワハラ・メンタル・休復職
    • 働き方改革は余計なお世話?
    • 外国人就労者の実態と課題
    • 合理的配慮について
    • 人事労務にカウンセリングを
    • 今さらながらの就業規則
    • 一緒に働く、ということ
    • 医療従事者のメンタルヘルス
    • 労働法と民事法の接点から
    • 職場の中の困った人たち
    • 看護職・補助職の定着と確保
    • 発達障害的な部下を持ったら
    • 精神疾患の労働災害
    • 医療人としての生き方…
    • 問題職員と解雇問題
    • 医療機関の外国人雇用
    • 働き方にかかわる発達障害
    • 最低賃金と同一賃金
    • 休復職制度の対話的運用
    • パワハラ問題への法的対応
  • 人事労務マネジメント様式集
  • 給与計算の「裏」マニュアル
    • 標準報酬改定の困りごと
    • タイムレコーダーと労働時間
閉じる