Faithful_誠実で勤勉であることの尊さ

 一緒に仕事をする=組織的な協働を通じて人間的・社会的目的を達成し、価値を実現しようとする上で、お互いが「誠実(正直)である」ということと「勤勉(働き者)である」ということほど本質的に重要で尊いものはないと思います。

 

 また、「協調すること」や「責任を持つこと」も同様に極めて重要な要素です。まさに「他人に望むのと同じことを自分に求めよ」であり、それらはそのまま企業組織における人事評価の要素となって良いはずです。

 

1.人事評価の要素としての「態度」

 

 人事評価の要素(何を評価するか)については、「態度‐能力‐実績」という三要素で評価する企業や、「行動と成果」という二要素で評価する企業など、何を評価するかは、それぞれの企業によってさまざまです。

 

 いずれにせよ、「仕事をする」上での「態度」はきわめて重要な要素(評価要素としてだけでなく行動要素として)であって、それは例えば以下のような項目に細分化されます。(ある企業の実際の「態度」評価の項目の例です。)

 

 ①誠実性 Faithful       … 仕事に対して真摯・誠実に取り組む態度

 ②協調性 Cooperative    … 組織的に協調・協働しながら仕事をすすめる態度

 ③責任感 Responsibility … 最後まで自己責任をもって仕事に取り組む態度

  

2.誠実であるFaithfulということ

 

 「仕事をする」上で「誠実であるFaithful」とは、例えば次のようなことです。以下はいずれも「仕事をする」上での誠実性にとどまるものではありません。一般的に「人やものごとに対する」誠実性に通じるものです。

 

①偽らないこと

 

 簡単に言うと、嘘をついたり、誤魔化したりしないことです。自分勝手な(独りよがりの)思いや都合で事実を曲げたり、真理に背いたりしないことです。人やものごとに対して謙虚であることです。是は是、真は真と率直に認めることです。

 

②怠らないこと

 

 言い換えれば、面倒や手間を惜しみ、自分だけ楽をして得をしようとしないことです。自分の都合より、時間や約束やルールを優先すること、自分が行うべきことをまず行い、人のせいにしたり、言い訳をしないことです。

 

③損わないこと

 

 自分自身に「大切なもの(こと)」があるのと同じように、人や社会にも「大切なもの(こと)」があります。お互いの(または共通の)大切なもの(こと)を蔑ろにしたり損なったりしないこと、尊重Respectすることです。

 

3.協調的であるCooperativeということ

 

①遅いほう(出来ないほう)に合わせる、という意味ではない。

 

 協調的である、ということは「(調子を)合わせる」ということですが、組織的に協働して仕事を進める上で「(仕事が)遅いほう」や「(仕事が)出来ないほう」に合わせていたのでは、組織的な協働の意味がありません。

 

②ひとりで何でもやるのは組織ではない。

 

 だからと言ってひとりの「速すぎる(出来過ぎる)」人が独走して自分ひとりで何もかもやってしまっても組織的な協働は成り立ちませんし、天才的な発明以外には結果的にそれほど大きな成果も高い価値も得られません。

 

③個々の「ベスト」を持ち寄って組織の「ベスト」にする。

 

 自分のOUTPUTが相手にとって最適なINPUTになるように仕事を進めなければなりませんし、個々の発するベクトル(方向と力)が、組織全体のベクトルを最適・最大になるように仕事を進めなければなりません。

 

4.責任を負うResponsibilityということ

 

①「指示命令に従って労務に服する」ことにも「責任」がある。

 

 民法の「雇用」(労働法上の「労働」)の定義は、「指示命令に従って労務に服し、対価としての賃金を受ける」ということですが、指示命令に従わず、労務に服さなければその限度で賃金(場合によっては雇用)を失う、という責任があります。

 

②仕事の「正確・迅速・丁寧」さに「責任」を持つ。

 

 既述のとおり(Educationの稿)ですが、「仕事をする」上での「成長の第一段階」は「指示された仕事を正確・迅速・丁寧に遂行する」ことです。このレベルにおいて既に自分の仕事の「正確・迅速・丁寧」さについての「責任」があります。

 

③判断・指導・管理の「責任」

 

 「判断しながら仕事をする」「指導しながら仕事をする」レベルでは、それぞれ自分の「判断」や「指導」に責任を負い、「組織マネジメントまたは高度の専門性を通じて事業に貢献する」レベルでは「事業貢献」に責任を負います。