20230515 追記
いつものように「忙しい」という言い訳をし、それが口癖になっているように見えます。何を聞いても頼んでも、ほぼいつものように遅れ遅れの対応になっています。「忙しい」と言わない人はほぼいつも早め早めの対応をしてくれます。
20230326 更新
仕事上のやりとりをしていると、相手の口から「忙しいから」という「言い訳」を聞くことが多々あります。それで仕事が滞ってしまうことが多々あります。まさに「忙しさの壁」に行く手を阻まれる思いです。
そう言えば昔、上司の指示に対して「今忙しいので…」と口答えして、こっぴどく叱られていた同僚が身近にいました。上司が組織的に仕事を進めようとするのに、部下に自分の「忙しさ」を言い訳に持ち出されては困りますよね…。
部下が「忙しい」と言うのは「自分の能力や努力が足りない」と言っているのか、「仕事の絶対量が多すぎる(または仕事の質が高すぎる)」または「上司が指示するような仕事は優先順位が低い」と言っているのか…。
最近でも、経営トップの方針や指示が、中間管理職や実務担当者の「忙しさ」という言い訳によって「スルー」されたり「スポイル」されたり「ネグレクト」されたりしている様子を目の当たりにすることがあります。
「忙しいから…」という逃げ口上や言い訳(合理化や退避)が、組織の中から聞こえるのは、組織マネジメントにとってはひとつのアラームだと思います。重要で肝心
なことがスポイルされたり、スルーされたりしている恐れがあります。
また、いつものように「忙しさ」を逃げ口上か言い訳のように口にする人がいます。他の誰もそんなことを言わないのに。それはその人の仕事のしかたや自己解決(自分で何とかする以外にない)の問題だろうに…。
1.今人おおむね口に多忙を説く
今人おおむね口に多忙を説く
その為す所を視るに、実事を整頓するもの十に一二、
閑事を料理するもの十に八、九、
又閑事を認めて以って実事と為す。
宜(むべ)なりその多忙なるや
志有る者、誤りてこの窠(か)を踏むことなかれ。
上記は「佐藤一斎一日一語」(致知出版社)からの引用です。「忙しい」と言う言い訳をするときほど、ものごとの本質も緩急も軽重もわきまえず、どうでもいいことや無駄なことに時間を費し、肝心なことを後回しにしてしまいがち…。
誰でも常に一日は24時間です。時間は「有るか無いか」ではなく「どう使うか」です。「忙しい」という言葉は、閑事をしない口実にしても良いが、実事を怠る言い訳にしてはならない、と筆者は自戒します。
「今ちょっと忙しいから・・・」という言葉は、多忙な母親が子供に言うような言葉であり、うるさい相手を一時的に遠ざける便法のような言葉ですが、意外に仕事のやりとりの中で頻繁に使われているような気もします。
2.多忙は多くを亡(うしな)う
こちらは筆者が医療機関等への人事コンサルビジネス行う中で得た感懐です。筆者の目には「多忙」な人たちは文字通り「多くを亡くしている(失っている)」ように見えます…。
① 多忙な人ほど時間をうしなう。
これは当然なのかも知れませんが、筆者が「多忙」な人とアポをとろうとすると、それだけでそれが筆者にとっても本人にとっても、一定以上の時間を費やすひとつの「仕事」になってしまいます。
② 多忙な人ほど機会をうしなう。
そうするとますます、実事に費やす時間が削られ、多くの価値を生み出すべき時間が失われてしまいます。きちんと目標を立て、その実現に向けてPDCAするという当たり前のマネジメントサイクルも失われているかも知れません。
③ 多忙な人ほど人をうしなう。
いつも「忙しい」ので(より正確に言うといつも「忙しそうにしているので」)当方もついつい「疎遠」になってしまいます。「ああ、こうしてこの人からは人が去っていくのだなあ」と思います。
20230406 追記
「忙しさ」を言い訳にせず、「忙しさ」の壁を突き破る力(と習慣)は、「仕事の早さ(速さ・迅さ)」だと思います。「仕事の早さ(速さ・迅さ)」を身に付けること。仕事の能力というよりも、仕事の習慣だと思います。
また、速い遅いはスピードの問題でもありますが、タイミングの問題でもあります。スピードは主に能力の問題であり、タイミングは意識の問題であり、習慣の問題です。
また、仕事には、ほぼ必ず「相手」があるのですから、相手の状況を無視して、タイミングを無視して、自己中心的に、ただ単に「早い(速い・迅い)」だけでは、かえって仕事が上手く行きません。