組織の悩みごと ☆

20211128記

 

01_「組織」は、なぜこんなに「遅い」のか?

 

 筆者は組織に従属する労働を30年間も続けたのち、今現在は比較的大規模な組織を相手に、個人で独立した事業を行っていますが、いずれの立場から見ても、「組織であるがゆえの遅さ」に何度も閉口してきましたし、今現在でも閉口しています。

 

 確かに「意思決定に時間がかかる」のは組織の宿命なのかも知れませんし、ワンマン経営者の即断即決が組織的であるとは決して思いませんが、せめて「責任と権限」が適正に配分された上での「意思決定に要する時間」なのでしょうか。

 

 また、メールで仕事をする(できるだけ電話でディスターブしない)のは分かりますが、

顧客が金曜日に出したメールの回答が月曜日になっても来ない(つまり3日間ノーレスポンス)のは、電子化で「仕事がかえって遅くなった」ことにはならないでしょうか?

 

 いわゆる「働き方改革」が「休み方改革」である側面は重要だとは思いますが、「働かない改革」に陥ってはいないでしょうか…人・物・金の稼働率(価値生産性)を落とすだけの結果に陥っていないでしょうか?

 

02_「組織」は、なぜこんなに「コミュニケーションが悪い」のか?

 

 筆者が相手方の「組織」の意思決定者のAさんに伝えた重要な事項が、実務担当者のBさんに伝わっていない、などということはむしろ日常茶飯事です。Bさんに伝えたことがAさんに伝わらない、AさんとBさんとの間の情報の共有も意思の疎通も無い…

 

 それでは「組織」である意味が無く、「組織」がかえって「コミュニケーションを阻害する関係」になってしまいます。(そのことにようやく気付いたAさんは、メールの㏄を常にBさんに入れてくれるようになりました…。)

 

 企業や職場という組織は「働く人たちのコミュニティー」だと思います。「コミュニティー」が「コミュニケーション」無しに成り立つわけがありません。「コミュニケーションが大事だ」とか「トップの意識が大事だ」などと研修で唱えている場合ではありません。

 

 さすがに「管理職が電子メールの使い方を知らない」という時代は過ぎ去ったかも知れませんが、「コミュニケーションリテラシー」そのものの組織的な「底上げ」が必要ではないでしょうか?(「コミュニケーション良く仕事をする」というリテラシーアップも…)

 

03_「組織」は、なぜこんなに「いがみ合う」ことさえするのか?

 

 人は生来的に「自己」本位(自己肯定・自己保全・自己優位・自己有能・自己満足・自己尊厳・自己実現…)の存在です。それが「成長」の原動力であったのかも知れません。しかし「自己優位」のあまりに「他者尊厳」を見失っては「組織」が成り立ちません。

 

 「組織」は「自己」単体ではなく「相互」であってこそ「成り立つ」のでしょう。「相互」の人間的・社会的価値の実現こそが「組織」の存立意義・目的であり、そのための「相互協働体」が「組織」であるはずです。

 

 「何が違うか分からない」ような権力抗争や派閥争い、ましてや相互の「ハラスメント」など全くの「論外」です。お互いの「親和」(自己親和でなく相互親和)や「リスペクト」(自己リスペクトでなく相互リスペクト)無しには「組織」は成り立ちません。

 

 「和をもって尊しとなす」のが「組織」の原理です。その「和」は、上や他から与えられたり強いられたりするものではなく、お互いが知り合い、分かりあい、認め合うことから形成されていくのです。

 

<ご参考_ある医療機関での研修用資料より>

ダウンロード
組織のマネジメント.pptx
Microsoft Power Point プレゼンテーション 1.7 MB

<追記事項_20211207>

 

1.組織の効率を上げるもの_ベスト3

 

 ① メンバーのリテラシーの底上げ

 

 … 「リテラシー」とは昔風に言えば「読み・書き・そろばん」です。今風に言えば、

 「基本的な仕事の進め方」であり、特に、コミュニケーションリテラシーであり、ITリ

 テラシー(特にメールやWEBで当たり前に仕事をする習慣)です。

 

 ② メンバーの動機付けと成長促進

 

 … メンバーにとって「働きやすく、働きがいのある仕事や職場かどうか」です。また

 「頑張りが仕事の価値や成果や評価、自分自身の成長や処遇の改善につながっているかど

 うか」です。

 

 ③ 職場の自律的なマネジメント 

 

 … 上記①②はいずれも「マネジメント」の課題です。ただし「マネジメントは他律的な

 ものでなく、自律的なものであることが重要です。自己マネジメントが確立したメンバー

 どうしのパートナーシップが最良のマネジメントです。

 

2.組織の効率を下げるもの_ワースト5

 

 ① メンバーどうしのいがみ合い

 

 … 最悪なのは「パワハラ」です。感情面での不寛容、反発や反目、無視や非協力です。

 足の引っ張り合いです。パワハラを起こすようでは、個々人のベクトルも組織のベクトル

 (ベクトル=パワーと指向性)が減殺されてしまいます。

 

 ② モラールとモチベーションの低下

 

 … 仕事のやる気(モラール)や動機付け(モチベーション)の低下、より良い職場でよ

 り良く協力してより良い仕事をしようという意識や意欲の低下や喪失です。依存的で他責

 的な不満ばかりが噴出する状態です。

 

 ③ マネジメントの不在

 

 … 上記①②はいずれも「マネジメント」の課題です。また、ほとんどは「コミュニケー

 ション」の問題です。他律的で依存的な他責化では何も解決しません。不満が不満のまま

 で終わってしまいます。「そこを自分たちで何とかする」のがマネジメントです。

 

 ④ コミュニケーションの悪さ

 

 … 組織が「上手く行かない」のは、ほとんどの場合、組織のコミュニケーションが「上 

 手く行かない」からです。トップからメンバーに至るまでの、肯定的受容と積極的傾聴の

 習慣付けが足りないからです。⇒ コミュニケーション良く仕事する

 

 ⑤ メンバーシップの低さ

 

 … 「組織」と言ってもそこに「組織」そのものが「実在」するわけではなく、そこに「

 実在」するには、その組織のメンバーとして「言動」を行い、「態度」を示すひとりひと

 りの「人間」でありそれぞれの「組織的な振る舞い=(メンバーシップ)」です。