20220411 記
ロシア正規軍によるウクライナ領内への侵攻(2022年2月24日)に対する非難決議が、国連総会緊急特別会合において193か国の国連加盟国のうち141カ国の賛成多数で採択されました(2022年3月2日)。
ロシア政府系の「全ロシア世論調査センター」は2022年3月11日、同国のウクライナ軍事侵攻後、プーチン大統領の支持率が約10%上昇し、77.4%に達したことを示す調査結果を発表しました(時事通信)。
国連決議はウクライナとロシアの双方の主張を聴いてフェアに行われたものと思いますし、上記の調査結果も、情報統制下とは言え、情報操作の結果だとは言えないだろうと思います。
賛成意見にも反対意見にも、おそらく聴くべき点は数多く、プーチン一人を「悪玉」にして、問題の全てをそこに帰責してしまうような議論は「最も安易で最も危険」な議論にしかすぎないだろうと思います。
「戦争」はほぼ常に双方の「正義」の名のもとに行われますが、「正義」は一方にのみ存するはずもなく、唯一絶対でもありえず、「戦争」はそれ自体が既に「最悪の戦い」であって、「正悪の戦い」ではありません。
また、「武力行使」でなく「経済制裁」なら許されるというわけではなく、それが被制裁国にとって「正義の戦争」の理由になるのは、歴史を見るまでもなく明らかです。
即時に戦争を停止すること。平和協議を継続すること。少数民族の尊厳と自立…。それもこれも、歴史に学ぶまでもなく明らかな教訓であるはずが、我々はまだ何ひとつ学べていないのでしょうか?