プロジェクト型組織

 

1.目標管理制度はプロジェクト型組織にぴったり

 

 目標管理制度の形骸化や運用上の難しさは周知のとおりですが、筆者が人事コンサルタントとして目標管理制度の運用支援業務を通じて思うことは「ああ、目標管理制度って、プロジェクト型組織にぴったりだなあ」ということです。

 

 理由1)ミッション(目的価値・目標価値が明確)だから

 理由2)人に仕事をアサインするのでなく、仕事に人をアサインするから

 理由3)PDCAマネジメントが行われ易いから

 理由4)成果評価が行われ易いから

 理由5)ビジネスユニットとしての損益管理がしやすいから

 

2.「企業(起業)」とはもともと「プロジェクト」だったはず…

 

 企業家精神(起業家精神)に立ち戻って考えれば、企業(起業)とはそもそも・もともとそういうものだったと思います。明確な目的価値・目標価値を明示し、その実現のために諸資源(人・モノ・金・情報・時間)を調達し、それらを最適配分・最適活用し…

 

3.定常型組織とプロジェクト型組織のハイブリット運営体制が現実的…

 

 ア)「人か仕事か」…「人に仕事が付くのか、仕事に人が付くのか…?」

 イ)「人か組織か」…「人のための組織か、組織のための人か…?」

 

 プロジェクト型組織は、定常型組織に比較すると、どちらかというと、「人より仕事」を優先し、「人より組織」を優先するかも知れません。もちろん「人」「仕事」「組織」のもいずれかひとつだけを優先するあまりに、他を「台無し」にしてはなりません。

 

 そこで現実的には、定常型組織とプロジェクト型組織を、それぞれの強みを上手くかみ合わせながら運営すること(ハイブリットマネジメント)が必要です。「定常型組織」を「人」本位の本籍として、「プロジェクト型組織」を「仕事と組織」本位の現住所として

  

  「本籍」組織            「現住所」組織

 

   トップ                メンバー

    |ー スタッフ            |

   ライン         メンバー ー リーダー ー メンバー

                       |

                      メンバー 

 

<追記事項_20211016_組織であるがゆえの弊害>

 

① 組織であるがゆえの無駄

 

… 例えば三人でひとつの仕事をするときに発揮されるパワーの総和は実は「三人分」には満たない、というのが社会心理学上の知恵です。「チームワーク」や「マネジメント」とは、こうした「減殺効果」を最小限にする工夫と努力なのかも知れません。

 

② 組織であるがゆえの遅さ

 

… 仕事における「速さ」はビジネスチャンスを的確に捉える「強さ」や「力」に通じます。(併せて「継続」は「強さ」や「力」ですが…。)組織はどうしても一番「遅い人」にタイミングを合わせがちですが、一番「早い人」の足を引っ張ってはなりません。

 

③ 組織であるがゆえの不正

 

… 組織的な不祥事がいまだに後を絶たないのは、構成員が相互に依存的になったり他責的になったりするからでしょう。「自分一人ならしないこと」を「組織であるがゆえに冒して

しまう」リスクは常にあります。

 

 何のための「組織」だったのか、何らかの人間的・社会的価値を実現するための協働体こそ「組織」ではなかったのか…。「組織」に安住することも依存することもせず、「個人」の確立に立ち戻って「組織」を関係しなおす必要があるのではないでしょうか…

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(参考)組織マネジメントとは….pdf
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