人事マネジメント・コラム集

 

<筆者が「人事管理35年」を通じてあれこれ考えたこと>

 

 …筆者はかれこれ35年もの間、企業の人事管理という仕事を自分の「職業」にして来ました。本稿では、その間の試行錯誤や悪戦苦闘を通じて、感じたこと、想ったことなどを、比較的自由に書き綴ってみました。

 

 ところで、人間にとって「働く(労働する)」ということは、組織的・社会的協働を通じて、人間的・社会的な目的を達成したり、人間的・社会的な価値を実現したりすることであり、そうすることを通じて、同時に「働く(労働する)人々」の成長が促進されるのです。

 

 ところが現実には、多くの「仕事をする(働く)人たち」にとって、それが必ずしも「目的の達成や価値の実現」や「自己実現に向けた自己成長」につながっていない、としたらそれはなぜか、どうすれば良いか、というのが本稿の問題意識のひとつです。

 

<人間的・社会的な労働を求めて>

 

 また、多くの人たちは企業や組織に属して「仕事をする(働く)」ことを選び、その割合は高くなる一方ですが、その実態の多くは、「組織的・社会的協働」と言うよりは、「企業や組織に従属し、指揮命令に従う」こと以上ではないでしょう。

 

 しかしその一方で、「働く(労働する)」ことを通じて、例えば「自由」や「平和」という人間的・社会的な目的や価値を求めている人たちも、少数ではあっても確実に存在し、現代社会で「働く(労働する)」人々の多くが、実はむしろそれを望んでいるはずです。

  

 この稿は、筆者自身が「働く」ことを通じて、より人間的で社会的な協働としての労働を希求しながら、そうはさせない諸現実との間の試行錯誤や悪戦苦闘のいくつかを書き綴ったものです。読者各位に少しでも共感をもっていただければ幸甚です。