組織・人事マネジメントのAtoZ

20190923更新

 

採用から退職までの人事労務マネジメント=HRMS

 

 品質管理がQMS、環境管理がEMSなら、人事管理はHRMSでしょう。つまり、あらゆる事業経営における人と組織に関する採用から退職までの人事労務マネジメントシステムは、HRMS=Human Resources Management Systemとして観念されるべきでしょう。

    

      HRMSのイメージ_2019

 

  ①採用管理 → ②成長促進 → ③目標管理

    ↑               ↓

⑧退職管理    人と組織   ④人事評価

  ↑               ↓

  ⑦組織管理 ← ⑥労務管理 ← ⑤処遇管理

 

 以下、本稿ではHRMSの各プロセスにそって、そのポイント(マネジメントの勘どころ)を順に紹介します。

 

①採用管理

… 採用プロセスは、HRMSの最初の、きわめて重要なプロセスです。採用プロセスが上手く行けばその後のプロセスも上手く行きます(その逆も真)。まさに「採用を制する者が人事を制する」のです。

 

②成長促進

… このプロセスは「育成」プロセスというより「成長の促進」プロセスです。「人は育てるのではなく育つ」のであり、「組織が人を育て、人が組織を育てる」「仕事が人を育て、人が仕事を育てる」のです。

 

③目標管理

… このプロセスは「MBO(Management by Objectives and Self Control)」のプロセスです。その事業と職員が実現しようとしている人間的・社会的な価値を共有し、実現するための「動機付け」のプロセスです。

 

④人事評価

… このプロセスもHRMSの要です。P-D-C-AマネジメントサイクルのCにあたります。より良い仕事ぶりと仕事の成果をフェアに評価し、人と組織をより良く動機付けるためのプロセスです。

 

⑤処遇管理

… このプロセスのテーマは「組織の中で、どのような人を、どのように遇するか?」です。「徳ある者には官(職位)を、功あるものには禄(報酬)を」が基本です。また、給与や賞与、退職金の設計、同一労働・同一賃金への対応もこのプロセスのテーマです。 

 

⑥労務管理

… このプロセスでは「仕事のしやすさ、仕事のやりがい」がテーマであり、「職員の満足度と意欲度」がテーマであり、「職員のモラールとモチベーション」がテーマです。「メンタルヘルス」や「ハラスメント」の問題もこのプロセスのテーマです。

  

⑦組織管理

… 1対1の対人的マネジメントと、1対N(多数)の組織的マネジメントでは、少し観点もポイントも違います。人と組織に対するデシジョン-オリエンテーション-モチベーション-エデュケーションのあり方を取り上げます。

 

⑧退職管理

… このプロセスの機能をひとことで言えば「退職をコントローラブルにする」ということです。敢えていえば「辞めても良い人が辞めているか」「辞めさせてはいけない人が辞めていないか」ということです。「解雇や退職のコンプライアンス」もここでテーマです。