Literacy_仕事のリテラシー

1.リテラシーLiteracyとは?

 

 ここで言う「リテラシーLiteracy」というのは、昔で言えば「読み・書き・そろばん」であり、今で言えば「コミュニケーション能力」や「IT能力」など、社会人・職業人となる前に当たり前に身に付けておかなければならない能力を言います。

 

 特に組織のメンバーのひとりとして協働的に仕事を進める上では、当該組織に最低限必要とされるリテラシーのレベルがあるはずで、それをクリアしないと組織的な協働性を損ねてしまうので常にその維持向上(底上げ)が必要です。

 

2.文書化by Documentのリテラシー

 

 この稿では、特に「文書化by Documentの習慣や能力」を最も重要で基本的なリテラシーLiteracyのひとつとして取り上げます。(組織にもよりますが、文書化の習慣が定着していない組織や文書化の能力が不足している人が少なくありません。)

 

①文書化の効用について

  

 実務上のコミュニケーションにおいても「訳の分からない」やりとりが少なくありません。相手とのやりとりが「訳の分からない」状態になりそうなら、お互いに自分の言い分を「文書化(書いて示す)」することをお奨めします。

 

 文書化すればお互いの言い分の不合理な点や無理矛盾する点が目に見えてくるはずです。それをお互いに取り交わし、Face to Faceの直接対話を(で)補えば、より良いコミュニケーションができるはずです。

 

②文書化の習慣について

 

 次のような場合は、口頭で済ませず、電話だけでなく、文書化するべきだと、少なくとも筆者は考えます。(なお、ここでの「文書化」とは、電子メールでも良く、口頭や電話での曖昧なやりとりを補う「文書化」を言います。)

 

  例)日常的な報告・連絡・相談(特に正確さを要するもの、複雑なもの)

  例)会議を効率的・効果的に進めるための事前準備資料

  例)会議での議論の経緯と結果、交渉や打合せ等での合意事項の記録

  例)日報、月報など定例的な業務の報告

  例)非定例的業務(特命業務等)の計画と進捗、およびその報告

  例)備忘録(記憶に頼らず記録を残す)

  例)相手との間に認識の相違がある事項の調整

 

③文書化のステップについて

 

 「文書化する」という仕事のしかたについては「イマジネーションImagination」の稿の通りです。

 

  (A)相手に伝えたいイメージを正しく自覚し、

  (B)それを自分が読んで分かるように文書化し、

  (C)相手がその文書を読むだけで、

  (D)イメージを正しく認識・把握することができるように何度も推敲・添削する

 

  相手がそこにいると思って、言いたいことを何度か口に出して言ってみて、矛盾や過不足が無くなってきたら、言いたいことを項目立てて(1.結論、2.理由、3.提案、などのように)箇条書きに書いて、推敲と添削を繰り返すことです。

 

④文書化のチェックポイントについて

 

 上記と重複しますが、実務上の文書のチェックポイントをいくつか紹介します。

 

  □ 自分で音読してみて滞りなく読めるか?(誤字・脱字がないか?)

  □ 相手がそれを読むだけで分かる(補足説明を要しない)か?

  □ 論点(何について書いてあるか)が明確で、論点毎に段落分けされているか?

  □ 相手の質問と自分の回答が1対1に対応しているか?

  □ 主語と述語の対応が取れているか?

  □ 5W2H(Who-What-When-Where-Why-How-How much)が明確か?

  □ 「1+1=2」という数理、「AはBである」という論理の矛盾はないか?

  □ 一覧化や図表化など、視覚効果も上手く使っているか?

  □ 発行年月日と文責(作成者・発行者)、連絡先等が明記されているか?

  □ 文学的修飾を避け、一文一意の簡潔明瞭な記述になっているか?

  □ 特に電子メールの場合

   □ タイトルを見ただけで内容が容易に推測できるか?

   □ toと㏄を過不足なく選定し、同報機能による情報共有化を行っているか?

   □ 関連のメールが過不足なく引用され、やりとりの経緯が確認できるか?

   □ クイックレスポンス(遅くても24時間以内)しているか?