この稿の参考
20240209 記
採用選考の方法には、書類選考・筆記選考・適性検査・面接選考等があると思いますが、それらの個々の採用選考プロセスのベースとして、またその前後や間隔を補い
応募者の適性を一貫して観察・評価するカジュアル面談が必要だと思います。
狭義の採用選考の前後やその間のやりとりを通じて、その人が例えば何に気付き、どういう気遣いができるか、何を優先し尊重するか、ものごとの感じ方や考え方や処し方に触れることができれば良いと思いだろうと思います。
カジュアルに接していると、その人のカジュアルなものごとの感じ方や考え方や処し方に触れることができると思います。日常的にどんなことを重んじるか・優先するかという「価値観」の違いが分かると思います。
興味や知識や思考の領域や広さや深さも、何気ないやりとりから感じ取れると思います。そうして応談者が、「ああ、こういう人とぜひ一緒に仕事をしてみたい」と思えるかどうかです。
逆に言えば、「こういう人とは一緒に仕事ができないな」「一緒に仕事をする人が困るだろうな」と、応談者として思わないかどうかです。それを最終的・総合的な採否判定に反映させるべきです。
<カジュアル面談での気付き事項:ネガティブチェック項目の例>
□ 相手や周囲への気付きや配慮を欠く言動や態度が見られないか?
□ マナーやルールや常識から外れる言動や態度が見られないか?
□ 無責任な(または他責的な)言動や態度が見られないか?
□ コミュニケーションに支障はないか?
・相手の話を遮ったり、傾聴や理解のないまま一方的に話していないか?
・語彙や常識の極端な少なさを感じないか?
・自他の感情に上手く対処できない場面はないか?
□ 不平や不満、否定や非難が多くないか?
□ 極端な陽気さや陰気さ、極端な外向性や内向性を感じないか?
□ ほんとうにやりたいことと「志望動機」の間に大きなギャップがないか?
… 挙げればきりがないかも知れませんが、上記のことがらは筆者自身を含めて多くの人が持っている傾向や特徴のひとつでしょう。いずれの場合も「極端に」そうした傾向や特徴がみられる場合は採否判断を慎重にして下さい。
… 「可もなく不可もない人を採る」という意味では必ずしもありません。配属後に「困った人たち」になるような人や、「退職してもらわなけえばならなくなるような人たち」を採用しないで下さい、という意味です。
… 本来、採否判定は、採用内定~試用期間~育成期間を通じて行うべきものです。応募から内定までのわずかな期間や手段で採否を判定すること自体に無理があります。だからこそあらゆる機会をとらえて全神経を集中して観察すべきなのです。
20240213 追記
採否の判定は、「一人で判定するな」「一度で判定するな」「ひとつの方法だけで判定するな」だと思います。ただし「一人で判定するな」と言っても責任・権限・経験・見識・信頼のある複数人で多角的に判定してほしい、という意味です。
「一度で判定するな」とは、応募から内定までの間のあらゆる機会や場面で判定してほしい、という意味です。「ひとつの方法だけで判定するな」とは、書類・筆記・適性・面接…の前後や合い間に「カジュアル面談」を加えてほしいという意味です。
20240213 追記
<カジュアル面談での気付き事項:ポジティブチェック項目の例>
□ 相手や周囲の情況に気付き、より適切な言動や態度を選択できる人か?
□ 謙虚に学び、改めることができる人か?
□ 自己認識や自己評価に合理性や納得性があるか?
□ 約束や時間やルールやマナーを守れる人か?
□ 何事にも快く協力できる人か?
□ コミュニケーションに支障はないか?
・相手の話を傾聴し、十分理解した上で話を進めているか?
・一般的な常識や健全な良識をふまえているか?
・自他の感情に上手く対応しているか?
□ 前向きな(「陽転」の)発想が感じられるか?
□ 学業や仕事への意欲を持っているか