hrms-jp  人事労務マネジメント研究会
  • ホーム
  • 組織・人事マネジメントのAtoZ
  • 仕事をする上で大切なことAtoZ
  • 人事の悩みごと
  • 働き方改革懇談会
  • 人事労務実務セミナー
  • 人事労務実務のQ&A

一義性_Unique

 

1.一義的Uniqueであることの「分かり易さ」

 

 「分かり難い」話や文の特徴のひとつは、「言葉が一義的Uniqueでないこと」です。つまり同じ意味のことを言ったり書いたりするのに、言葉をあれこれ言い換えてしまっては「何を言っているか(何が書いてあるか)」分かりません。

 

 「何について」話したり書いたりしているのかという「テーマ」や、「何が重要か」という「ポイント」が揺れ動き、「一義的Uniqueでない」場合も、「何を言っているか(何が書いてあるか)」分からない状態になってしまいます。

 

 単純Simpleであることは分かり易く、複雑Complexであることは分かり難いので、例えばひとつの文Sentenceにいくつもの意味を盛り込むのは分かり難く「一文一意」を習慣化すべきです。

 

 曖昧Vagueなことや抽象的Abstractなことは分かり難く、事実に即して明確Definiteに、かつ身近な例をあげるなどして具体的Concreteに言ったり書いたりすることも分かり易さのために必要です。

 

 その他、事実と意見を峻別し、お互いに事実は事実として(もし認識の相違があれば確証を挙げて証明し)共有化した上で論点(意見の違い)を明確にして話をしないと「訳の分からない」議論になってしまいます。

 

 また、ときどき「1+1=2」という「数理」や「AならばBである」という「論理」を無視(少なくとも軽視)したような話や文に出会って当惑することがありますが、少なくともビジネスコミュニケーションでは通用しません。

 

   × 分かり難い話や文 ⇒ ○ 分かり易い話や文

 

  同じ意味なのに違う言葉を使う。 ⇒ 同じ意味なら同じ言葉を使う

  テーマやポイントが不明確 ⇒ テーマやポイントが明確

  一文多意 ⇒ 一文一意

  曖昧 ⇒ 明確

  抽象的 ⇒ 具体的

  事実と意見の混同 ⇒ 事実の共有化、論点の明確化

  1+1=2という数理を無視・軽視 ⇒ 1+1=2という数理に則る

  AならばBという論理を無視・軽視 ⇒ AならばBという論理に則る

 

2.独自性Uniqueの確立

 

 新卒の応募者が自分の能力を発揮したい」「自分の可能性を試したい」「自分らくありたい」と言って採用されながら、その後3年も経たないうちに半数が退職してしまうという現実に、筆者は違和感と納得感を同時に抱いています。

  

 そもそもたった2年から4年の専門教育を受けただけで自分の能力や自分の可能性や自分らしさが発揮出来たりするほど、実務の世界は甘くないし、そうした幻想が3年も経たずに破たんするのはある意味で納得です。

 

 「資本の原始的蓄積過程」と同様に、法律的には「労務に服して賃金を得る」に過ぎない労働者が、職業人として自己確立するのに、少なくとも10年以上の「知的資本の原始的蓄積過程」が必要なのは当然です。

 

 その後、自分を育ててくれた組織を出て独立起業しても「最初の3年は食えない(生活さえ成り立たない)」と言われるのはどの業界・業種でもほぼ共通的な常識で、それを回避するにはよほどのパワーとスピードが必要です。

 

 「組織の歯車で終わりたくない」と願うなら、実は「組織の歯車」であるうちに、自分自身を深耕して、組織を中から支配するか、自分をUnique(無くてはならない存在)にして組織と対等の立場に立つ力を得る以外にありません。

 

 そして「深く耕すには幅が必要」です。企業の中で自分自身を深耕Cultivateして自分「らしさ」や「可能性」や「能力」というUniqueに現実的に達するにはStandardという広大な基礎や教養や修練の幅が必要なのです。

 

 自分自身を深耕Cultivateするタイプには「I型」「T型」「V型」があるなどと一般的に言われますが、筆者は「逆ホームベース型(基礎をしっかり、先端を鋭く)」が最も好ましいタイプ(スタイル)であるように思います。

 

 最初のN年(少なくても3年以上)は基礎の修練に徹する、そこからさらに何年かかけて自分自身の問題意識という掘削機を手に、自分自身の「能力」や「可能性」や「らしさ」を現実のものにするための深耕Cultivateを続けて下さい。  

 

<Uniqueであることと協動的であること>

 

 Uniqueであること(独特の、独自の、また、いわゆる「自分らしい」こと)であることと、協働的(および組織的・社会的)であることは、決して両立しないことではないし、そうであってはならないことだと、筆者は思います。

 

 両者が矛盾・対立して見えるとしたら、それは、いずれかが未熟である証左で、個人の尊厳と公共の福祉が、また基本的人権と民主主義が、一見矛盾もしくは対立して見えるのが両者のいずれか(いずれも)が未熟であるのと同じです。

 

 個人と組織や企業が矛盾もしくは対立して見えるかも知れませんが、組織や企業とは本来、個々人が何らかの人間的・社会的な目的の達成や価値の実現を行うための協働体であり、両者は本質的に矛盾・対立しません。

 

 本質的には両者が矛盾・対立するはずがないし、そうであるのは両者のいずれか(いずれも)が人間的・社会的・歴史的に未熟である証左です。Uniqueであると同時に協動的であることは、両者が成熟することで初めて実現可能です。

 

  • 仕事の能力_Ability
  • 仕事の適性_Behavior
  • 組織的協働_Cooperation
  • より良い明日_Development
  • 自己育成_Education
  • 誠実と勤勉_Faithful
  • 和顔愛語_Gently Speaking
  • 人間関係_Human Relation
  • 想像力_Imagination
  • 巧遅より拙速_Just on Time
  • 丁寧で親切な仕事_Kindness
  • 仕事のイロハ_Literacy
  • 自己管理_Management
  • リーダーとは_Noblesse Oblege
  • 目標を持って_Objectives
  • 備えあれば_Proactive
  • 品質・コスト・納期_QCD
  • 報告・連絡・相談_Report to
  • 仕事は「解決」_Solution
  • 思慮深さ_Thoughtfulness
  • 一義性を重んず_Unique
  • 仕事の価値_Value
  • 心の健康_Work Life Balance
  • 仕事したくない_X-theory
  • 仕事したい_Y-theory
  • 筆者の思い_Z-theory
  • 上司から部下への願い
  •  コミュニケーション
  •  イマジネーション
  •  コ・オペレーション
  •  モチベーション
  •  PDCAとQCD

hrms-jp  人事労務マネジメント研究会

 一般企業や医療機関等での人事実務経験と特定社労士としての専門性に基づき、主に医療・福祉・介護分野の事業主や人事管理者の皆さんを支援します。

代表 河北 隆 

〒270-1357

千葉県印西市牧の木戸1-7-4

mail    hrms@grace.ocn.ne.jp

tel       080-1361-1511

<略歴>

九州大学法学部卒、NEC日本電気(株)、外資系エンジニアリング会社、国保旭中央病院(千葉県)等の人事・管理部門を経て現職。

<資格>

特定社会保険労務士

衛生工学衛生管理者

情報処理技術者

医療労務コンサルタント

概要 | プライバシーポリシー | サイトマップ
All rights reserved by hrms-jp
ログイン ログアウト | 編集
  • ホーム
  • 組織・人事マネジメントのAtoZ
    • こういう採用をしてはいけない
    • こういう面接をしてはいけない
    • 採用選考が全てではない
    • 採用力を高めるには
    • 採用ミスを防ぐには
    • 採用ミスに気付いたら
    • 人と組織の成長を促進する
    • 何が人と組織を成長させるか
    • 人と組織が成長するとは
    • 成長を促進するマネジメント
    • それでも人が育たない?
    • 日常的な部下指導
    • 人と組織を動機付ける
    • 動機付けの人事マネジメント
    • MBOで動機付ける
    • 仕事に動機付けられない?
    • 目標管理制度の有効性
    • 目標管理制度の形骸化
    • 何のための人事評価か?
    • 人事評価は何を評価する?
    • フェアな人事評価とは?
    • 人事評価を反映させる…
    • 人事評価への不信と不満
    • 人事評価制度の有効性
    • 人事評価制度の形骸化
    • 何をもって人を処遇する?
    • 能力主義から役割主義へ
    • 報酬設計
    • 同一労働同一賃金の実務
    • 人件費を管理可能に
    • モラールマネジメント
    • メンタルヘルスマネジメント
    • 時間外勤務の規制
    • パワハラを防ぐ
    • 組織の設計と人の処遇
    • 選択と集中
    • 組織の方向付け
    • 組織の動機付け
    • 組織のコミュニケーション
    • 組織のPDCA
    • 組織の成長
    • 組織化と承継
    • 退職のマネジメント
    • 解雇と退職の悩み
  • 仕事をする上で大切なことAtoZ
    • 仕事の能力_Ability
    • 仕事の適性_Behavior
    • 組織的協働_Cooperation
    • より良い明日_Development
    • 自己育成_Education
    • 誠実と勤勉_Faithful
    • 和顔愛語_Gently Speaking
    • 人間関係_Human Relation
    • 想像力_Imagination
    • 巧遅より拙速_Just on Time
    • 丁寧で親切な仕事_Kindness
    • 仕事のイロハ_Literacy
    • 自己管理_Management
    • リーダーとは_Noblesse Oblege
    • 目標を持って_Objectives
    • 備えあれば_Proactive
    • 品質・コスト・納期_QCD
    • 報告・連絡・相談_Report to
    • 仕事は「解決」_Solution
    • 思慮深さ_Thoughtfulness
    • 一義性を重んず_Unique
    • 仕事の価値_Value
    • 心の健康_Work Life Balance
    • 仕事したくない_X-theory
    • 仕事したい_Y-theory
    • 筆者の思い_Z-theory
    • 上司から部下への願い
    •  コミュニケーション
    •  イマジネーション
    •  コ・オペレーション
    •  モチベーション
    •  PDCAとQCD
  • 人事の悩みごと
    • 言葉がいちばんの嘘つき
    • 一緒に働くということ
    • 困った人は困っている人
    • 働く人たちの未熟性
    • 職場コミュニティーは幻想か?
    • 全体的人間関係
    • 分かり合える職場
    • 前面の理、側面の情
    • ノーレスポンスの闇
    • 多忙は多くを亡(うしな)う
    • 仕事は能力よりやり方次第
    • なぜ人事評価は「難しい」か?
    • 自己管理と相互支援
    • 組織であるがゆえの悩み
    • PDCAは1日1回廻す
    • 揺るがない目標
    • 働き方そのものの改革
    • 思いて学ばざれば
    • 一方を聞いて沙汰するな
    • 成長には苦悩と苦闘が伴う
    • 言動と態度の合理的選択
    • 今さらながらのコーチング
    • 人と仕事の好き嫌い
    • 会議のムダは組織のムダ
    • 組織に依存しない働き方改革
    • 組織が人体に学ぶこと
    • 協調性と協働性
    • リーダーシップより大切な
    • プロジェクト型組織
    • 個人と組織の最適関係
    • 相手の立場と視点で仕事する
    • 自分の手間を惜しまず
    • 言い訳せず、人のせいにせず
    • ものの言い方に人格が現れる
    • なぜ会話がかみ合わないのか
    • 仕事の早さは七難隠す
    • 仕事は作業ではない
    • 毀誉褒貶は人の世の常
    • ファクトとロジックとその先
    • 意思決定は優先順位の決定
    • 悪く思わず、悪く言わず
    • 働く人たちの心を守る
    • 非常時のリーダー
    • 育てることは信じて待つこと
    • 其れ恕か_相互リスペクト
    • 人事も歴史に学ぶ
    • 人を見る眼、育てる眼
    • 人間機械論なんて
    • 過去を言うように未来を言う
    • 評価よりも承認と感謝
    • 争わず、戦わず、働くこと
    • 人事という仕事
    • 人を動機付けることは難しい
    • より良く働きより良く生きる
    • 変わらなければ意味がない
    • 成長の三段階悦
    • 誠実で勤勉であることの尊さ
    • 仕事をする上で一番大切な事
    • アウトプットよりアウトカム
    • たった3つの習慣化で出来る
    • マズロー五段階説の読み替え
    • 違いは間違いではない
    • 全ては肯定に値する
    • 交流が進化につながる
    • 気付くことは教えらえるか?
    • 自己肯定と他者肯定
    • 何もしないという仕事もある
    • 管理職が言ってはいけない…
    • 上司が部下の意欲を損なう
    • 必要なのは指導より支援
    • 下事よりも下情に通じる
    • パワハラ_自己尊厳の壁
    • パワハラ_正義は人を虐げる
    • パワハラ_自己肯定の凄まじさ
    • パワハラする側の心理
    • パワハラする側の心理
    • パワハラと注意指導の境界線
    • 二次主義・商業主義を排す
    • コロナを言い訳にするな
    • 働きすぎ改革と休み方改革
    • 同一労働同一賃金なんて?
    • ゴーンの後にゴーンを言うな
    • 電通事件に思う
    • 遊びをせんとや生まれけむ
    • 人間の天性_既に知っている
  • 働き方改革懇談会
    • 両立支援と改正育児介護休業法
    • 離職防止について
    • 職場の中の困った人たち
    • 時間外規制だけじゃない
    • 発達障害的な部下を持ったら
    • 最賃労働と同一賃金
    • 今さら聞けない病院経営
    • 医療人としての生き方…
    • 病院の問題職員と解雇問題
    • 医療機関の外国人雇用
    • 病院の経営企画
    • コロナ下の今こそ働き方改革
    • 働き手不足時代の確保と定着
    • コロナ下での職員の定着
    • 働き方にかかわる発達障害
    • 目標管理と人事評価
    • コロナ禍に打ち克つ病院経営
    • 医師の働き方改革の実践
    • 医療従事者のメンタルヘルス
    • 同一労働同一賃金への実務
    • 病院の同一労働同一賃金
    • 医師の働き方改革
    • 人事組織と病院経営の観点
  • 人事労務実務セミナー
  • 人事労務実務のQ&A
    • 育児休業取得と不利益取扱い
    • 雇用区分の変更と年休繰り越し
    • 退職間際の年休取得
    • 所定始業時刻前の時間外勤務
    • 変形労働時間制と時間外勤務
    • 労基署調査と必要帳簿類
    • 待機時間(手待時間)の賃金
    • 医師の宿日直勤務
    • 医師の年俸制の実務的留意点
    • 定額時間外給制の実務的留意点
    • 半日休暇取得日の時間外勤務
    • パワハラによる精神疾患
    • 就業規則の記述法
閉じる