20211111 記
大日本帝国海軍の山本五十六の名言には大いに共感しつつもここは一旦傍らにおいて、以下、筆者自身の経験に沿って言えば、ですが…
1.「育てること」よりも「育つこと」への信頼と支援を…
社会人・職業人としての、ひとりのかけがえのない人格へのリスペクトを土台や基盤とする限り、家庭や学校で言う「教育」という意味では、それは企業人事ではもはや成り立ちようがない、とさえ筆者は思います。
企業では、家庭や学校で言う「教育」を修了した人や、その後の自己成長力のある人を採用しているはずですから、人事が行うべきことは、せめてそうした「自己成長力」に期待し、支援することでしょう。
先ずはそうした時間や場面や環境を整えること。「仕事が人を育て、人が仕事を育てる」ことや、「組織が人を育て、人が組織を育てる」という好循環を、幻想としてではなく実現することでしょう。
2.「もう良い」と思う時間の3倍、期待して待つ…
以下は「ビジネスパーソンの成長促進」に関する筆者の経験則(7則)です。
① 先ずは本人の自己認識を求める。
「どうしたい」「どうありたい」と本人自ら希求する「状態」との比較において、今現在の本人が自覚自認する「状態」は、その「ギャップ(差分)」は…?
② 成長は、本人の内から引き出す。
単に情報や知識を付与する場合でさえ、本人がそれを欲するところ、受け入れるところを前提としないかぎり、時間や機会の無駄にさえなる。
③ もう良いと思う三倍待ってみる。
「育てることは待つことだ」と筆者は思います。ただし、「期待して(信じて)」待つこと。時間や機会や環境や情報や知識を整えて待つこと。
④ 自己尊厳は成長の壁になりうる。
「自分はまだまだこんなもんじゃない」というプライドは成長を促進し「自分はもうだめだ」や「自分はもうこれで良い」は成長を停止または阻害する。
⑤ 人ではなく、仕事が人を育てる。
「人」は「育てる」のではなく、「仕事を通じて育つ」のだと思います。子が親のしつけで育ち、生徒が教師の指導で育つのとは違うと思います。
⑥ 試行錯誤と四苦八苦で人が育つ。
「苦悩の闇をくぐり抜けてこそ成長の曙がある」と思います。「一般的抽象的あるべき論」ではなく、現実との格闘(試行錯誤と四苦八苦)で育つのです。
⑦ 思考や言動が変容し習慣化する。
知識や技術でさえ、それを知るだけでなく、現実にそれを現場で応用・適用して課題や問題を解決できるように、その人が「変容」することが成長です。
20230128 記
人は変わるか、変えられるか?
人事を長くやっていると「人は変わるか?」という疑問にぶつかります。私は「人は変わる」と思います。但し、持って生まれた気質や性格は変わりにくいし、幼児期に形成されたパーソナリティーの原型は変わりにくい。
持って生まれた気質や性格は変わりにくいし、幼児期に形成されたパーソナリティーの原型は変わりにくい。しかし、10年単位で考えれば、社会的な適応力は向上する、と思います。
ひとつはマインドとビヘイビアのチェンジによって。何をやっても上手く行かないと感じる時期がだれにでもあるはずで、その時期に今までの自分自身のマインド(感じ方や考え方)とビヘイビア(言動と態度の選択)をチェンジしてみることによって…。
<どんな人とでも三年寄り添えば…>
1.個人事業でもないかぎり、一般的には上司は部下を自由に選べないし、部下は上司を自由に選べない。採用選考に意を尽くしたつもりでも、配属後に問題職員であることが分かったり、問題職員になる場合も多い…。
2.上司として一旦部下を預かった以上、気に入らない・気が合わないからと言ってサヨナラするわけにもいかず、雇用責任・育成責任を果たす上では、ある程度期間を
かけて「そこを何とかする」のが人事労務マネジメントだと思う。
3.筆者の実務経験から言えば、「どんな人とでも三年覚悟してきちんと向き合えば一緒に働く仲間の一人として迎え入れることができる」と思います。たとえパーソナリティー障害や発達障害を抱えた人、鬱で悩み苦しむ人とでも。